08.02
Wed
先日の、分類についての記事でちょろっと書きましたが。
(こちら→ 2017/7/23 〇本の分類を変えるお仕事

「図書館の状況によって細かい判断が必要になるから、すべての図書館が同じ分類をするとは限らない」という、私の考えについて。
詳しく書いていこうと思います。


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図書館で新しく購入した本や、利用者の方から寄贈された本は、基本的には図書館司書が一冊ずつ確認して、
日本十進分類法にしたがって、分類をしていきます。

日本十進分類法についてはこちら→ 日本十進分類法 Wikipedia

す~ごく簡単に言うと、図書館の中での本の置き場を決めるための仕事です。

図書館では本棚の番号や数字が決められていて、本を探す時や自分で検索したとき、「〇〇番の棚にあります」と言われたりしますよね。
その〇〇番の棚を、この分類法を使って決めるんです。全国どこの図書館でも、十中八九、同じ分類をしていると思います。

この分類さえ知っていれば、どこの図書館に行っても目的の本にたどり着くことができる!!
とっても便利な分類法なのです((⊂(^ω^)⊃))

ただし!
同じ分類法を採用しているといっても、どこの図書館でもまったく同じ分類になるとは限りません。
それぞれの図書館で、独自の分類を行っていることがあります。
利用者層の違いや、蔵書構成本棚の配置方法、など、図書館によってさまざまな状況があります。
本の分類をする司書は、そこまで頭に入れて分類作業を行うのです。


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先日、新しく買った本で、下記の児童書がありました。↓


鬼の子どもたちが、羽田空港の中を鬼の雲に乗って探検するという内容で、中身は全部イラスト、写真はなし。
2017081113161439b.png

主人公が「鬼の子どもたち」という時点で、完全にファンタジーで、絵本の棚に置けば間違いないのは確かなんですが。
私の経験と感覚から、「絵本」に分類するのはちょっとひっかかるところがありまして…(゜-゜)

羽田空港という実際に存在する施設について、細部まで丁寧にリアルに描かれている、この絵本。
作者さんが綿密な取材をされたのでしょう。私も羽田空港を何度か利用したことがありますが、見覚えのある場所が満載です。
201708111316177a0.png

この本の分類について、かなり悩みました。

私が本の分類をするときは、まずカーリルローカルなどの図書館の蔵書検索サイトでその本を検索して、
ほかの図書館は、どのような分類をしているのか?というのをカンニング…参考にするんですが、
この本は、県内で所蔵している図書館はどこも[913・E]絵本として分類していました。

でも…当館の絵本コーナーにこの本を置くと、普通の絵本に埋もれてしまって、
「羽田空港」「飛行機」について知りたい子どもたちの目に触れない可能性が高いな、と思ったんです。
普通の絵本として利用してもらうことも大事ですが、主題がはっきりしているので、せっかくならそっちをメインにしたい。

なので、この絵本に関しては、「絵本」ではなく「空港」というのをメインにとらえて、
児童書の[687]航空運輸に分類することにしました。
687は、「航空運輸」に関する分類で、おもに飛行機や空港などに関する本が大体この数字になります。

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「ほかの図書館と同じにしなくていいのかよ!?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが…
大規模図書館と小規模図書館では、なにもかも違うんですo(`ω´ )o 全部一緒でうまくいくわけがありません。
全国の図書館に、同じ本が同じだけ行きわたるんなら、それでもいいんでしょうけどね。まあそれは現実的じゃないですから。

それぞれの図書館にベストな分類がある。それをきちんと考えて分類をしなくちゃいけないなぁ、と思います。

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